水媒花

みんなで綴る短歌ブログ。

このブログで、共に短歌を学び、短歌で遊べたら幸せです。
宜しくお願いします。

《このブログでやりたいこと》
①ネット歌会 ~どなたでもお気軽にご参加下さい!第三回水媒花歌会は、詳細の決まり次第ブログで告知します。
②学びの共有 ~研究発表、短歌イベント参加レポート、読んだ歌集の感想など~
③交流    ~告知やちょっとした日常風景、作品など~
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幻桃

行けという声、無理だよという声のうちよせてどこまでつづく藻場
『幻桃』2018年11月号
(幻桃 江口美由紀)

誰かから誰かへわたる一隻の船を見ている半島の朝
ぺちぺちと尻を叩いて助手席へ促す草食みやまぬわたしを
海沿いのカーブはゆるくいまなにか大事なことを思い出したが  
『幻桃』2018年9月号
(幻桃 江口美由紀)

  わが意思にかかはりもなき樹々の群みどりを重ね日々に明るむ   萱野博道

樹々の明るさ、力強さと内面のかげりの対比がさらりと詠まれていて惹かれる。

  木のベンチ取り外されて一人ずつの椅子が列びぬ駅のホームに   諸井敦子

読者がそれぞれに持っている木のベンチをめぐる思い出を、なつかしく感じさせてくれる。
 
  巌の穴に頭(づ)をさしこめば臭ひたつ二〇〇〇年余を培かふ黴か   太田美千子

思わず顔をしかめてしまうような臭いや湿気をリアルに感じる。

他にも気になった歌をいくつか引いてみる。
  くさめひとつひとりの部屋に吸ひこまれ夜の静寂のさらに深まる   藤田正代
  さうなのと聞かれて困るさうならばさうなんでせうさうしときませう   篠田理恵
  故郷の図書館南向きのテラス今もふたりの空気ふくらむ   豊増美晴
                                 (幻桃 江口美由紀)


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