水媒花

みんなで綴る短歌ブログ。

このブログで、共に短歌を学び、短歌で遊べたら幸せです。
宜しくお願いします。

《このブログでやりたいこと》
①ネット歌会 ~どなたでもお気軽にご参加下さい!第三回水媒花歌会は、詳細の決まり次第ブログで告知します。
②学びの共有 ~研究発表、短歌イベント参加レポート、読んだ歌集の感想など~
③交流    ~告知やちょっとした日常風景、作品など~
      寄稿受付 kimuramiwa11☆gmail.com (☆を@に変えてください)
             ※原稿料はお支払いできません。

短歌作品

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~雨音ときみが言ふなら雨として回しつづける扇風機〈弱〉

                          (木村美和)

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この雨は予報の通りつぎつぎに開かれる傘わたし以外の
ドライヤーで乾かしていて穴あいたストッキングの一日(ひとひ)の一生(ひとよ)

                    (水甕岡崎支社 木村美和)

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ごつごつと狛犬じゃれあう音ひびく青島神社に匂い立つ闇 笹公人 

 
5月31日、水甕全国大会2日目、笹公人氏の講演「現代短歌の散文化とアニミズムの衰退について」の中で紹介された1首だ。狛犬とは神社に置かれている獅子のような犬のような動物の像で、魔除けの力があるとされている。雄と雌が対に置かれることが多く、その2匹がじゃれあう音がごつごつとひびくという。ちょっと不思議で、ちょっと怖い。穂村弘が「怖い歌はいい歌」と言っていたのを思い出す。怖い歌はたしかにおもしろい。怖いと思う人の心に触れてくるから。講演のなかで「目に見えるものは見えないものに触っている」という言葉が印象的だった。   (加藤直美)

  悪霊に憑かれしファービー甘え声でオレゴン州立刑務所を語る   笹公人

  幽体を剥がしてメールに添付する行きたいところは聞いてやらない      笹公人
                                         

 半年ほど前から、西宮市の点訳ボランティア養成講座で点字を習っている。
点字は縦3点、横2点の6点で表し、母音と子音の組み合わせで音を表現するので、ローマ字の表記に近いのだが、実に細かいルールがあり悪戦苦闘している。

 たつぷりと冬の日差しがふりそそぐ宇宙の端の点字図書館

 缶の蓋の点字〈お・さ・け〉と読める夜は弓手に触れて飲む人思ふ
 
 白い頁に散りばめられたこの白い点字の星に届かない手の

   加藤直美 芦屋水甕短歌会『五月風38』より 


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半分の月をぶわつとふやかした川のほとりで飲むハイボール

(木村美和)

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