水媒花

みんなで綴る短歌ブログ。

このブログで、共に短歌を学び、短歌で遊べたら幸せです。
宜しくお願いします。

《このブログでやりたいこと》
①ネット歌会 ~どなたでもお気軽にご参加下さい!第三回水媒花歌会は、詳細の決まり次第ブログで告知します。
②学びの共有 ~研究発表、短歌イベント参加レポート、読んだ歌集の感想など~
③交流    ~告知やちょっとした日常風景、作品など~
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短歌作品

獺を滅ぼし輸入する国にコツメカワウソの爪は鋭い

6・23の暑さの悲し暑がって死んだ海人のことを思えば (『水甕』2018年10月号)
 
 6月末から7月初めにかけて実施した第一回水媒花ネット歌会で提出した「獺を滅ぼし輸入する空の6・23は毎年暑い」という歌を、二首に分けて詠み直しました。
 結社誌に投稿して、選歌を受けて掲載されました。歌会に参加してくださったみなさん、ありがとうございました。

 ここは福生 同盟国が居座って国道沿いには多文化がある
 盲人と誘導者の男らをカップルと思い込んだ土曜日
 白杖を手放せるような関係か肘だけ軽く握って歩く
 (同)

(水甕 重吉知美)

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とつとつと爪を切る音聞きながら介護ベッドにシーツをかける
食ひ進む白い蚕の音をさせ秒針だけが進む腕時計
エレベーターのなか目を閉ぢる行き先は押さずに立つたまま少し寝る


(水甕岡崎支社 木村美和)


タンタカをアイヌの言葉と知ればまた一杯注(つ)いでをんなは喋る

(水甕岡崎支社 木村美和)


八月の朝

ふと避(よ)けた拍子に付いた口紅が八月の朝にまだ付いたまま

(水甕岡崎支社 木村美和)


 

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昨日は子供の歌を紹介しましたが、今日は高齢者です。
亀の甲より歳の功とはよく言ったもので、歳を重ねた方の台詞には、スカッとしたり、深い思考や温かい思いやりに、感じ入ることがよくあります。
そんなとき、それらの台詞をちょっと拝借し、歌未満で残しておきます。
いくつか紹介します。

  行きたうないどこ行つたつて洗濯物が干してあるだけここで結構
  茶碗もな着物もみんな捨てられた親もいらんか とうに捨てたか 
   いただけませんクビになってしまいます
  クビなんてなりやすかあんたの前の人クビんなつたかよう食つとつたで
   職員に「食べてくださいお芋さんが泣いていますよ」と言われて
  ほお芋が喋るんかそりや面白え泣かしてみいや見とつてやるわ 
  一晩中どこ行つとつたん雨は止みしづかに猫を諭すこゑする


(水甕岡崎支社 木村美和)


 

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