短歌結社・水甕の今年の新人賞が、結社誌6月号に発表されました。受賞者は一海美根さんです。

髪を切る夢を何度もみるうちにわたしの髪は短くなりぬ
一海美根 受賞作「髪を切る夢」より

 退職直後の心の揺れを率直ながら丁寧な言葉で綴った表現と、無理のない構成が評価されたようです。

 水甕社のホームページでは、受賞作「髪を切る夢」の全20首が掲載されています。
 水甕社のトップページの「2018年の新人賞が決まりました。」をクリックするか、トップページの左側の「2018年新人賞」をクリックしてください。直リンクはこちら
 
 次席は、郷田淳さん。タクシー運転手としての職業詠連作でありながら、ファンタジーのような情景描写がユニークです。

薄明のなまめかしさはガラス越し汗といっしょに白濁してる
あてのない流し営業 毒草や螢光菌の中をさ迷う
水着きた骸骨星座がダンスする凍えた月のオルゴールにのり
郷田淳 「骸骨星座」より

(水甕 重吉知美)


追記:一海美根さんは当ブログ「水媒花」にイベント報告記事を寄稿してくださったことがあります。
<夜間中学を語る> 鳥居×前川喜平氏対談 in東京 に参加しました」(2018年3月29日の記事)