電車を間違えて、はじめて降りた、とある駅のホームに看板があり、「このホームはゆるく線路へ傾いています」とある。看板に気づかなければ気づかなかった傾きで、いや、意識しても分からない程度の傾きなのだが、足元がおぼつかなくなり、体ごとホームに吸い込まれそうな気分になった。

~線路へとゆるく傾く地下鉄のホームを滑る少女の眠り

                                (木村美和)