水媒花

みんなで綴る短歌ブログ。

このブログで、共に短歌を学び、短歌で遊べたら幸せです。
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2018年06月

紫陽花はさわると遠くなる花で(あなたもだろうか)それでも触れる 
 大森静佳『カミーユ』

 6月の花、紫陽花はうつろう花の色に人の心のうつろいを重ねる花である。
しっとりと雨が似合う。
掲出歌の紫陽花に即物感はない。手を伸ばせば伸ばすほど遠くなるあなたの心、
それでも触れたくて手を伸ばす。せつない思いを紫陽花が象徴している。

声は散る 過去の白さへ散る そしてそののち胸につどう紫陽花

(水甕 芦屋支社 加藤直美)




何ひとつ諦めきれていないのかもしれなくて今日も明日も六月         
 

『幻桃』2018年7月号
(幻桃 江口美由紀)

スーパーにブルーと呼び名重なれば昨日と違う特別の月
河合初子『水甕香川』No.79(2018年4月)


 先月5月30・31日は、短歌結社・水甕の全国大会だった。
 結社の大会は、ちょっとしたオフ会である。自己紹介をしあってみたら「結社誌で見かけるあの歌の人だ!」と判明して感動するし、逆に自分が「あなただったんですね!」と言われてなぜか(やばい‥)とキョドッたりする。二回目以降の参加になると、一年に一回の開催だから「久しぶり」「お元気でしたか?」と同窓会気分にもなってくる。世代を越えた同窓会だ。
 そして、全国にある支社の人たちからそれぞれの支社誌(歌誌)をいただくこともある。
 掲出歌は、水甕香川支社の歌誌より。今年2018年1月31日のスーパーブルーブラッドムーンのことだろうか。「ブラッドムーン(皆既月食)」の部分は抑えて入れ込まなかったのか。作者はあえて〈呼び名重なれば〉〈特別の月〉と素直に詠んだ。この一回性の現象を一回性のものとして詠みあげたのだろう。

男女差別無くならぬまま男女差は無くなってゆきスーパームーン
小林真由美『五月風』38号(2018年5月1日発行)


 芦屋水甕短歌会の歌誌より。四句目までは作者の主張と言ってもよい。結句により、あの膨張した巨大な月が不気味に迫ってくるように感じられる。それは私たちに有形無形の様々な手段で迫ってくる「男らしさ/女らしさ」とか「正しいあり方」といった道徳規範のようでもある。

(水甕 重吉知美)

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~雨音ときみが言ふなら雨として回しつづける扇風機〈弱〉

                          (木村美和)

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この雨は予報の通りつぎつぎに開かれる傘わたし以外の
ドライヤーで乾かしていて穴あいたストッキングの一日(ひとひ)の一生(ひとよ)

                    (水甕岡崎支社 木村美和)

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